事務局メンバーは、動画ワークショップ「毎日女性会議」(2014-17)で、女性限定という空間だからこそ生まれた発信や出会いを経験した受講生が中心となっています。
代表:ディアス実和子
「日本に女性差別なんてあるわけない!」20代の頃までは素直にそう考えていました。女性だから学校にいけない、自分の好きな仕事をすることができない、そんな話は聞いたことがなかったし、「女性蔑視」はどこか遠い国の話だと思っていました。性暴力の被害にあったり、セクハラをされたこともあったのですが、「そんなことは、よくあること。」と割り切って、上手く立ち回っていくしかないと諦めた気持ちがあったからかもしれません。けれどひょんな事から参加してみた女性会議という女性ばかりの空間で、女性の視点というフィルターで社会を覗いでみると、様々な歪みが浮かび上がってきました。そして、それまでしょうがないと諦めていた数々の出来事は、改善できる問題だと気がつくことができました。女性の視点で世の中を見てみると、ほかの性の視点の存在にも気がつかされました。例えばMe too問題は誰もが支持するものだと思っていたら、一部の男性から大きな反発がありました。反発の原因になっているものは、何なのか?どんな考えがその背後にあるのか知りたくなりました。違うものを排除することや、拒絶することは簡単だけれど、それよりもお互いをよく知るために、一歩踏み込んだコミュニケーションのあり方を模索してみたい。そんな気持ちで、この団体を立ち上げました。様々なバックグラウンドを持つ人たちが作った動画を通して、自分以外のフィルターで社会を覗いてみるという体験を多くの方にも楽しんでいただけたらと思います。
事務局長:伯野朋絵
仕事でも地域活動でも、女性問題にかかわって、数10年…。あまりにもひどい状況やなかなか進まない現状に、ついつい、片側の性別を責める心情に陥ってしまいます。そして、ジェンダー対等、男女共同参画を伝えようとすればするほど、その伝わらなさにガッカリするという繰り返しでした。そんな時、出会ったのが「動画」というツールと、伝え方を模索している仲間でした。この仲間といっしょに「動画」を使えば、「男性に受け入れられるような」とか、「女性向け」のとか、「女性ならでは」とか、「女性の視点で」とか、そういう伝え方じゃない伝え方ができるかもしれない、そんな風に思っています。たくさんの伝えたいことを私たちなりの方法でお伝えしていきます。
広報:城島めぐみ
元々は建築会社でリフォームのアドバイザーの仕事をしていましたが、 その中で自然素材のリフォームをメインに行うようになり、私自身も 健康・環境問題を意識し始めいろいろと学んでいくうちに、自分で 出来ることは何か?を考えた結果、現在住んでいる三浦半島の地野菜を 使って移動販売のスープ屋さんをちょうど10年前に始めました。その時にスープを販売するだけでなく身近な環境問題の情報発信もしていきたいという想いのもと、当時ブログを中心に発信していましたが、その後東日本大震災による原発事故が起き、テレビとネットで流れる情報 の大きな違いに何が本当かわからなくなり、メディア不信になって、また震災直後自分自身は良かれと思って発信したことが、ある被災地の方を傷つけてしまったという経験があり、情報発信の難しさと同時に怖さも覚え、しっかりと情報発信について学びたいと思っている中で、2014年の春に 毎日女性会議が始まり、第一期生として参加する事になりました。その中で、動画で発信することを学び、初めて作った動画が最終的に某大手テレビ局でも取り上げられて市民の発信が本当にマスメディアに繋がるんだという事を学びました。言葉や写真だけでは伝えきれないことが動画では 伝えられると思っています。
記録:蔵原実花子
「写真で伝える仕事がしたい」と友人に話した時、「伝える手段として、今は動画も撮れた方がいい」と言われ、毎日女性会議第3期生の募集記事を渡された…これが動画を撮り始めたきっかけです。(もちろん友人は毎日女性会議のまわし者だったわけではありません!)
主に沖縄に行き、米軍基地の存在や戦争の傷跡について、辺野古や普天間、伊江島で、そこで生活する方や、目的を持ってその地を訪れた方のお話をうかがい、撮影させていただきました。
“女性の問題” について特に考えたことのなかった私がTWFFに籍を置くのはどうなのだろう、と思ったこともありましたが、今は多くの状況で、堀り深めたところに女性ならではの思いや傷が存在しているのではと考えています。
“〇〇問題” ではなく、当事者の「実感」を実感してもらえる。簡単ではないけれど、そんな伝える人でありたいです。
SUPERVISOR:下村 健一氏
TBS報道局アナウンサーを15年務めた後、フリーキャスター(筑紫哲也 NEWS23、サタデーずばっと、等)10年。その後内閣審議官(2年任期満了後は民間契約アドバイザー)として計約900日、民主・自民の3政権で政府の情報発信に従事。現在は白鴎大学で教鞭をとるほか、小学教科書の執筆など幅広い年代の子ども達の教育に携わる。
オフィシャルサイト http://shimomuraken1.com/
著書
「窓をひろげて考えよう〜体験メディアリテラシー」
「想像力のスイッチを入れよう」
「10代からの情報キャッチボール入門 ー使えるメディア・リテラシー」
「マスコミは何を伝えないか」
SPECIAL ADVISOR: 堀潤氏
ジャーナリスト・キャスター。1977年生まれ。
NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。
元NHKアナウンサー、2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。2012年米国ロサンゼルスのUCLAで客員研究員、日米の原発メルトダウン事故を追ったドキュメンタリー映画「変身 Metamorphosis」を制作。2013年、NHKを退局しNPO法人「8bitNews」代表に。2016年、株式会社GARDENを設立。現在出演しているメディアは、TOKYO MX「モーニングCROSS」キャスター、J-WAVE「JAM THE WORLD」ニュース・スーパーバイザー、abemaTV「AbemaPrime」コメンテーター、淑徳大学客員教授、毎日新聞、ananなどで多数連載中。
著書
『僕がメディアで伝えたいこと』
『僕らのニュースルーム革命』
『原発の是非を問うことと、わたしたちがやるべきこと』
『変身 - Metamorphosis メルトダウン後の世界 - 』
最新作 『堀潤の伝える人になろう講座』
ADVISOR: 高橋慎一
フィルムメイカー/フォトグラファー/ライター
東京工芸大卒。雑誌・書籍・CDジャケット等でフォトグラファーとして活動中。またライターとして、ジャズ・ワールドミュージック等の音楽分野から、旅行記、人物ルポまで、旺盛な執筆活動を展開している。2015年にドキュメンタリー映画『Cu-Bop』を初監督。米国・ロサンゼルスで行われた国際映画祭『PAN AFRICAN FILM FES』のオフィシャル・セレクション作品に選出、続く6月には米国最大の映像団体AFI(アメリカン・フィルム・インスティトュート)がワシントンD.C.で主催する映画祭『AFI D.C.Caribbean Film fes』でオープニング上映作品に選出される。キューバが舞台となる自主制作映画でありながら、国交断絶中の米国でワールドプレミア上映が行われる快挙を達成した。
高橋慎一hp https://takahashishinichi.com
映画『Cu-Bop』hp http://cu-bop.tumblr.com/url
『Cu-Bop CUBA〜New York music documentary』(2015年 日本/キューバ)
『PAN AFRICAN FILM Festival』(2015米国・ロサンゼルス)オフィシャルセレクション
『D.C.Caribbean Film Festival』(2015米国・ワシントンD.C.)オープニング上映作品
『African Diaspora International Film Festival』(2015年 米国・ニューヨーク)「BEST OF ADIFF2015」選出作品
『United latino International Film Festival 2016』(2016年 米国・オハイオ)オフィシャルセレクション
『Cu-Bop across the border』(2018年 日本/キューバ)
2018年春より、各地で上映予定